韓国の首都・ソウルの中心部を流れる清渓川(チョンゲチョン)。その川沿い、清渓(チョンゲ)広場から水標橋(スピョギョ)一帯までの約1.2kmをさまざまな光で彩るのが「ソウルランタンフェスティバル」です。毎年11月の第1金曜日から第3日曜日までの17日間にわたり開催されるこの祭りは、2009年から始まり、今やソウルを代表するイベントとして定着し、300万人を超える見物客でにぎわいます。
日没後、ランタンに明かりが灯され、清渓川はやわらかな光に包まれます。その年のテーマに沿ったランタンや、企業のオリジナルランタン、日本など海外からの展示、人気のアニメキャラクターをかたどったものなど、さまざまなランタンやイルミネーションで華やかな雰囲気に。2017年にはその翌年平昌で行われる冬季オリンピック・パラリンピックの成功を祈願して、オリンピックとパラリンピックのマスコットがスピードスケートやスキージャンプなどの競技をする様子がランタンで表現されました。
参加型のイベントも盛りだくさん。人気なのは灯篭に願いを書いて川に流す体験プログラム。多くの人の願いをのせた灯篭で水面が彩られます。また、イルミネーションを見ながら、屋台でお腹を満たすなど多様な楽しみ方ができるのも魅力です。
清渓川は李氏朝鮮時代以前から続く歴史ある川ですが、1960年代には経済成長・都市開発に伴い、水質が悪化してしまいました。そこで川にふたをして清渓川高架道路を造ることで、清渓川一帯は企業や大型商業施設が立ち並ぶ市街地になりました。しかし2000年代に入って排気ガスなどで清渓川の汚染がさらに深刻化、高架道路も老朽化が目立ち始めました。市民の「美しい清渓川を取り戻そう」という声が高まったこともあり、清渓川復元事業がスタートします。そして2005年に清渓川は生まれ変わり、水と触れ合うことができる遊歩道などが整備され、市民の憩いの場となったのです。
2018年のテーマは「ソウルの夢、光の中で流れる」。さまざまな時代の人々が見た夢を、そして現在ソウルに住んでいる人々の未来への夢をランタンで表現するそうです。
出典:外務省ホームページ
(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/asia.html)を加工して作成
日本でも大人気の韓国の鍋料理は大きく分けると「チゲ」と「チョンゴル」の2種類があります。
「チゲ」は1人用の小さな鍋で作る、具がたっぷり入った濃厚な味のもの。鍋のまま食卓に運ばれます。野菜、豆腐、魚介類、肉、キムチなどを一緒に煮込むので、さまざまな旨みを組み合わせた味に仕上がります。一番ポピュラーなのがキムチを入れた「キムチチゲ」。他にも韓国みそ(テンジャン)を使った「テンジャンチゲ」、おぼろ豆腐が入った辛いスープの「スンドゥブチゲ」、キムチ、もち、インスタントラーメンなどいろいろな材料が入った「プテチゲ」などが食されています。
一方、「チョンゴル」は、材料を大きな鍋で調理しながらいただくもので、宮廷料理が元になっているそう。こちらの方が日本の鍋料理に近いようです。
今回は1人分を小さい鍋で調理した「チゲ」にうどんをプラス。韓国の辛みそ「コチュジャン」に一味唐辛子、ラー油などを使用しながらも、豆乳を加えることでコクのあるまろやかな味わいになります。冷凍「丹念仕込み 本場さぬきうどん」は、凍ったままの状態から煮込めばうどんにしっかり味がしみこみ、おいしさが倍増しますよ。
福岡県福岡市を代表する祭り「博多どんたく」、正式名称「博多どんたく港まつり」は5月3日、4日の2日間開催され、出場者約3万3千人、見物客約200万人と、ゴールデンウィーク期間中日本最大級の人出を誇ります。
その起源は諸説ありますが、江戸時代に書かれた「筑前国続風土記」には平安時代に宮中参賀の行事が博多に伝わり、正月に「松ばやし」として執り行ったとあります。江戸時代には黒田藩の城下町である「福岡」と、商業の中心の「博多」が交流する「博多松ばやし」として続いていました。明治5年、博多松ばやしは一旦禁止されてしまいますが、明治12年に再開。その頃から博多どんたくと呼ばれるようになったそう。「どんたく」はオランダ語の休日を意味する「ゾンダーク」からきているとか。太平洋戦争による中断を経て、昭和21年5月に復活。昭和37年には、市民総参加型の博多どんたく港まつりとなりました。
祭りはまず伝統的な博多松ばやしの福神、夫婦恵比寿、大黒天、稚児が櫛田神社でお祓いを受けるところから幕を開けます。そして始まるのが博多松ばやしを先頭にしたパレード。呉服町から天神までの約1.2kmを華やかに「どんたく隊」と呼ばれるたくさんのグループが参加します。警察や学校のマーチングバンドやバトンチーム、地元のダンスグループ、企業や団体の有志、海外のどんたく隊などが、思い思いの衣装でパフォーマンスを披露します。また、市内各所にある広場や舞台でもパフォーマンスを観ることができ、博多の街は祭り一色に。
多くのどんたく隊が手にしているのがしゃもじ。昔、⼣⾷の⽀度をしていた商家の奥さんが家の前を通るどんたくのにぎやかなお囃⼦に誘われて、⼿に持っていたしゃもじを打ち鳴らしたのが始まりとされています。
また、パレードにはさまざまなキャラクターがあしらわれた「花自動車」が登場します。これはかつて路面電車があった頃の「花電車」の名残。車体には約1,200個ものLED電球が飾られ、祭りの夜をきらびやかに彩ります。
フィナーレは、どんたく隊だけでなく見物客も飛び入り参加できる「総踊り」。博多どんたくの歌「ぼんち可愛いや」に合わせしゃもじを手に自由に踊ります。こうして活気に満ちた2日間は幕を閉じます。
福岡のお土産で人気なのが「辛子明太子」。全国生産量の約8割が九州に集中し、福岡県には約200社もの専門業者があるそう。
辛子明太子はすけとうだらの卵を唐辛子などの調味料で味付けしたもの。すけとうだらの卵を加工して食べるのは17世紀にはすでに朝鮮半島で広まっており、昭和初期には唐辛子やにんにくをまぶしたすけとうだらの卵が、下関と朝鮮の釜山を行き来していた連絡船で輸入されていました。これが辛子明太子の原型と言われています。
太平洋戦争後、唐辛子を使った調味液で漬ける独自の製法で辛子明太子が福岡で作られました。当初は辛すぎて受け入れられなかったそうですが、およそ10年をかけて日本人の味覚に合うように改良されていきました。そしてその製法が広く公開されたことで、博多には辛子明太子を作る人が増え、さらに浸透していったそうです。
そんな福岡グルメの辛子明太子を、同じく福岡グルメのもつ鍋風に仕上げたうどんにのせました。辛子明太子をくずしながらいただくと、鍋の中に溶け出し、絶妙なプチプチ食感の旨みたっぷりスープをうどんと一緒に楽しむことができます。