稲庭風うどんのおいしさの秘密やゆでたてのおいしさを守る製法など、知らなかった稲庭風うどんの魅力をご紹介します。
繊細な生地
こねる、延ばす、寝かす。単純に見える工程の中に経験に裏打ちされた技が冴えわたる。
稲庭風うどんの材料は、小麦粉・塩・水ととてもシンプル。これに命を吹き込むのが「こねる」「延ばす」「寝かす」という工程です。まず材料を混ぜ合わせてうどんの生地を作り、いったん寝かせて熟成させた後に、ゆっくり、そして何度も繰り返し延ばして徐々に薄くしながらなめらかなうどんに仕上げていきます。
繊細な稲庭風うどんは、その日の天候や気温、湿度などの影響を受けやすいため、テーブルマークの稲庭風うどん工場でも、本場のうどん職人さながらにその日の状況に合わせて室温と熟成時間を決め、おいしいうどんが作れる条件を探りながら巧みに機械で再現しているのです
伝統の包丁ななめ切り
稲庭風うどんのつるんと心地よいのど越しとしっかりしたコシを生み出す包丁ななめ切り製法。
稲庭風うどんの魅力のひとつは、驚くほどつるっとしたのど越しにあります。私たちはそのど越しを “包丁ななめ切り製法” で再現しています。薄く延ばした生地を包丁で1本1本ていねいに切り出す—このとき、包丁に角度を付け、生地に対して刃を斜めにあてることでうどんの断面が菱形になります。
この形状こそ、稲庭風うどんののど越しがよい理由のひとつです。
たっぷりのお湯で踊るように
“美しい”から“美味しい”。大釜ゆでが作り出すシルクのような透明感のある麺肌。
切り出したうどんはたっぷりのお湯を張った大釜でゆでます。大釜でゆでることで、麺の表面がなめらかでつるつるとしたゆで上がりになるのです。ゆで上がったうどんは流水でやさしく洗ってぬめりを取り、冷水で一気にキュッと締めると、きめ細やかで透明感のある、見た目にも美しいうどんになります。
おいしさを閉じ込める技法
「打ち立て」「ゆでたて」のうどんが一番おいしい瞬間に時を止める魔法。
「打ちたて」「ゆでたて」がおいしいうどんのポイントです。ゆでたての麺は外側はもちもちとしていて、内側は弾力があり「稲庭風うどん」のコシが最も強く感じられる瞬間です。ゆで揚げ直後の一時しか訪れないこの“麺の一番いい状態”を急速凍結することで、おいしさを封じ込めているのです。
もうひとつの魔法、熱くない調理
“まるでゆでたて!”を手軽にご家庭で。しっかりしたコシ、なめらかなのど越し、つややかで透き通るような麺をレンジで。
いくつもの工程を経て作られる稲庭風うどん。ご家庭でお召し上がりいただくときは、電子レンジで約3分半加熱するだけで、ゆでたてのつるりとしたのど越し、弾力のある食感、つややかで透明感のある麺が再現できます。レンジで解凍するだけですので、ゆですぎる心配もありません。