みんなの住んでいる地域にはご当地うどんがあるかな?
どんな特徴のうどんがあるのか、
どんな食べ方をするのか、調べてみよう。
「稲庭うどん」は秋田県の南の方で作られている干しうどん。冷や麦より少し太く、少し黄色い色をしています。平べったい形となめらかな食感のうどんです。
稲庭うどんは、すべて手作業で作られています。小麦粉を力強く練り、生地を両手でねじりながら2本の棒に8の字にかけていく昔からの作り方を守っているそうです。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「東北麺紀行」日本経済新聞
- 「秋田県稲庭うどん協同組合」
「ひもかわうどん」は、群馬県で食べられているうどん。ひもかわうどんのめんの幅はお店によって違っていて、1cmくらいのものから、なんと10cm以上!のものまであります。厚みはどれも1mmくらいとうすく、ツルンとしたのどごしがおいしいうどんです。
ひもかわうどんという名前は、江戸時代に芋川(いもかわ:今の愛知県)という場所で平たいうどんが名物だったことから、「芋川」が変化して「ひもかわ」になったのではと伝えられています。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「旅行ガイドメディア トラベルjp <たびねす>」
- 「うどんの街、桐生」桐生麺類商組合
写真提供:「ビジュアルぐんま」
「水沢うどん」は、群馬県の伊香保という場所の名物うどんです。 水沢うどんは生地を手でこねたり、足でふんだりして、ていねいに作られます。やや太めでコシが強く、のど越しがよいうどんです。普通は冷たいざるうどんで食べられ、しょうゆだれとゴマだれにつけていただきます。
伊香保には古いお寺(水澤寺)があって、昔からたくさんの参拝客が訪れていました。約400年前、地元で作られた小麦と山からわき出た水で作った参拝客向けの手打ちうどんが、水沢うどんの始まりといわれています。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「伊香保温泉観光ナビ ホームページ」
- 「伊香保温泉図鑑 ホームページ」
「耳うどん」は、うどんを耳の形に作って食べる、栃木県のうどんです。
小麦粉をこね、薄くのばした後に長方形に切り分け、片側をたたんでつまみ、耳の形にします。しょうゆ味の汁にねぎやにんじんを加え、ゆでた耳うどんを入れて食べます。もっちりした食感がおいしいうどんです。
もともと、耳うどんは年末に家庭で作られ正月三が日に食べられていました。
耳うどんの「耳」とは悪魔の耳のことといわれていて、家族の話を悪魔に聞かれないように食べてしまう、耳を食べることでご近所の悪口が聞こえてこないようにするといわれています。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「家・街・暮らしの情報サイト at home VOX
(アットホームボックス) ホームページ」
写真提供:「やまなし観光推進機構」
「ほうとう」は、山梨県で食べられているうどんです。
小麦粉と水を入れて手でねり、できあがった生地を棒でのばし、折り重ねて包丁で幅広く切ります。地元でとれたかぼちゃ、じゃがいも、白菜、にんじんなどの野菜と一緒にみそ味の汁で煮込みます。
ほうとうは、戦国武将・武田信玄が戦の時の保存食としていたという話があるそう。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「知らなかった旅先が見つかる旅行ガイドブックTravel Book ホームページ」
- 「甲州ほうとう 小作 ホームページ」
「きしめん」は薄く平たいめんを使った名古屋名物のうどん料理です。
きしめんはゆでためんに熱いつゆをかけ、油揚げや鶏肉などの具を入れ、ねぎやかつお節をのせて食べます。カレーきしめん、みそ煮込みきしめん、ざるきしめん、力きしめん、冷やしきしめんなどのように、いろいろな食べ方があります。
江戸時代の初め、三河国芋川(今の愛知県刈谷市)で食べられていためん料理がきしめんの始まりといわれています。名前の由来は、きじの肉を入れた煮込みうどんの「きじめん」が変化した、名古屋で紀州(今の和歌山県)出身の人が作った「紀州めん」が変化したともいわれています。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「名古屋観光情報 名古屋コンシェルジュ」財団法人
名古屋観光コンベンションビューロー
三重県伊勢市で食べられている「伊勢うどん」。普通、うどんはめんにコシがあって、歯ごたえがあるものと思っていませんか?伊勢うどんは、とても太いめんを約1時間もゆでるので、コシが全くなくなるくらいやわらかいうどんです。ゆでたうどんに、大豆から作った「たまりしょうゆ」の黒くてこい味のたれをからめて、青ねぎなどと一緒に食べます。
伊勢うどんは、昔、全国から訪れる伊勢神宮の参拝客のために作られたそう。長旅でつかれた体にはやわらかくて食べやすいこのうどんが合っていたようです。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「伊勢醤油 ホームページ」伊勢醤油本舗
- 「TABIZINE ホームページ」カーツメディアワークス
「讃岐うどん」は、コシの強さやもっちり弾力がある食感がおいしい香川県のうどんです。瀬戸内海に面した香川県は昔から小麦が作られていて、その小麦からうどんを作るようになりました。かけうどん、ざるうどん、ぶっかけうどん、釜揚げうどん、釜玉うどん、生醤油うどんなど、いろいろな食べ方があります。
讃岐うどんの始まりは、平安時代代の有名なお坊さん「空海」が唐(昔、中国にあった国)からうどん作りに向いている小麦と、それを粉にしてめんを作る方法を伝えたという説や、それよりさらに100年前の遣隋使、遣唐使の時代に伝えられたという説もあります。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「香川県公式観光サイト うどん県旅ネット ホームページ」
博多うどんは、さぬきうどんのような強いコシはないけれど、太めでやわらかな弾力があって、もちもちとした食感がおいしいうどんです。
今から約700年前の鎌倉時代、「聖一国師」というお坊さんが、宋(昔、中国にあった国)から博多に持ち帰ったのが「博多うどん」の始まりといわれていて、博多にある承天寺にはその記念碑があります。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「Makuake ホームページ」
写真提供:「五島手延うどん協同組合」
「五島うどん」は長崎県にある五島列島で食べられているうどんです。
小麦粉と塩水を混ぜてこねた後、生地を2本の棒に8の字にかけて少しずつのばしてつくります。その時に五島列島のツバキの実からとった油をぬります。
のばしたうどんは、大きな釜でゆでて、五島列島名産の焼きアゴ(トビウオ)としょうゆで作ったタレにつけていただきます。細いけれどコシがしっかりしているうどんです。
鎌倉時代に元(昔、中国にあった国)が日本をおそった事件(元寇)の時、帰国できなくなった元の兵士がうどんの作り方を伝えたのが始まりとされています。
<文献>
- 「うどん大全」旭屋出版
- 「絶品うどん図鑑 ホームページ」生活情報センター
- 「長崎県五島手延べうどん振興協議会 ホームページ」